加害者家族になって見えた世界 ~怖さと共に芽生えた使命感~

加害者家族の言葉

息子が犯してしまった罪を弁護士の先生から報告を受けて、今までの生活が一気に崩れ落ちる感覚を味わいました。

加害者家族として、被害者の方やご家族、また被害者の方を大切に想う全ての方に謝罪する責任があると、すぐに息子のお嫁さんと謝罪の手紙を書きました。

息子の軽率な行動から被害者の方、お嫁さんを含むご家族、息子の兄弟たち。本当に多くの方々にまでご迷惑をかける取り返しのつかない事件を起こしてしまいました。

「人様に迷惑をかけてはいけない」。

それを子育てで教えてきたつもりだったのにできていなかった。それがショックでしたが、それよりも人様に迷惑をかけている実感があったのか…?

善悪のつかない行動を取った息子が、このような状況になると想像しないで過ごしていたことが震えるほど怖く思えたんです。

お腹の中にもう一度入れてやり直ししたい。そんな気持ちも浮かびましたが、今やるべきことは善悪を改めて教えること。

24時間監視をしてでも寄り添い、人様に迷惑をかけない息子に更生させる使命が加害者の親にはある。そういう考えに至りました。

食べられない、眠れない、そんな日々が続きましたが、最後に思うことは、息子は生きている。息子と共に加害者家族も今までと違う環境を生きる覚悟がいるということ。

自分が犯したことを真摯に受け止めて、償いながら前に進まなければいけないため、まずは息子と会話ができるよう接見ができることを祈る毎日でした。

母の言葉…その3

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