留置所について
実は中でも「買い物」ができます。
なので「現金」も差し入れの対象ですし、一定の現金があると無いとじゃ、中での生活も変わってくるため、現金の差し入れは役立ちます(お金が嬉しいのは中も外でも同じですね…)。
しかし、「留置所」「拘置所」「刑務所」で買えるものや、差し入れできるものについてはそれぞれで変わってくるので、今ブログを読んでくださっている方も、これから家族や友人へ差し入れする方も、差し入れできるものは覚えておきましょう。
今回この記事でお伝えするのは、「留置所」での差し入れについてです。
ちなみに、これからも各施設についてよく出てくるので、各施設の違いについて下記☟に記載します。
特に留置所と拘置所がややこしいですね……。
留置所 | 拘置所 | 刑務所 | |
管轄 | 警察 | 法務省 | 法務省 |
施設概要 | 被疑者・容疑者の身柄収容用の施設 | 刑事事件の被疑者や被告人として刑罰が確定していない「未決拘禁者」や、すでに死刑の言い渡しを受けてその執行を待つ「死刑囚」を収容する施設 | 刑事裁判において懲役・禁錮の実刑判決を受けた受刑者を収容する施設 |
留置所は、一般的に全国各地の警察署の中にある収容所です。
逮捕から起訴されるまでに収監される場所と覚えておけばOKです。
通常は逮捕された警察署の留置所で勾留されることが多いでしょう。
留置所も有限のため満員だったり、または共犯がいる場合は同じ留置所に入れられないため、全然違う留置所へ収監されることもあります。
差し入れの仕方
初めて逮捕された人からすると、たった3週間かもしれませんが、この留置所の生活は本当に耐えがたいです。
それだけのことをしてしまっていて、自業自得というのはわかっているのですが、本当にきついです……。
いろいろな差し入れのおかげで、正直乗り切れたと言っても過言ではありません。
原則誰でも差し入れは可能です。また直接ではなく、郵送での差し入れも可ですので、ぜひ大切な人が逮捕された場合は差し入れを持って行ってあげてください。
差し入れの仕方としては、警察署の「留置管理課」に行き、所定の申込用紙を記載して、差し入れしたい物品等を留置管理課の職員に渡します。
その際に、差し入れする人の身分証や印鑑も必要になる場合もあるので、予め持参すると良いでしょう。
また原則差し入れは平日の日中帯と決まっております。
留置所にもよりますが、大体平日の9:00~11:30、13:00~16:30と、接見(面会)できる時間とイコールです。
しかし弁護士は平日・土日・夜間問わずにいつでも差し入れや接見ができるので、弁護士を通して代理で差し入れをしてもらうことも多いです。
なお、各警察署・留置所によって、差し入れできる時間や、ルールも若干異なりますので、あらかじめ警察署の留置管理課へ問い合わせて確認した方が良いでしょう。
留置所でうれしい差し入れ
それでは、差し入れでもらって嬉しいものについてご説明します。
現金
まず必須なのは現金です。
当然?といったら当然なのですが、留置所の中ではクレジットカードや交通系IC、PayPayなどは一切使えません。
逮捕された際に、ある程度の現金を持っていたら問題ないのですが、逮捕されると外でお金を下ろしたりもできないので、現金がない人は中で何も買い物ができません。
日用品が持ち込み禁止のため、逮捕時に歯ブラシやタオル、石鹸やシャンプーなどは約3週間勾留生活をする上で、購入させられます。
また留置所では朝昼晩の3回食事を出されますは、が、基本的に質素で、量も少なく、冷めているので全くおいしくないご飯を食べることになります(実は冷めているご飯は留置所だけで、拘置所や刑務所は暖かい飯がでてきます)。
そのため拘留されている被疑者は、別途自弁を購入することができ、警察署指定の出前や、警察署の食堂で作っている暖かい弁当やジュースを購入できます。
食事や日用品の他にも便箋や、封筒、切手といったレターセットや、Niveaやリップクリームなども購入できるので、そのためにも現金は必要になりますので、必ずと言ってよいほど差し入れでは喜ばれます。
留置所によって、差し入れできる現金の上限などもあるので、事前に確認はしておきましょう(よく上限3万円とか聞きます)。
衣類
ふたつめは衣類(洋服・下着)です。
逮捕された人のほとんどは、急遽勾留になり、約3週間の生活に必要な衣類は持ち合わせておりません。
警察署でTシャツやスウェット、下着も貸し出しをしておりますが、中古のボロボロのもののため、正直使用したくないです。
留置所のルールにもよりますが、洗濯も毎日できるわけではいので(著者の留置所では1週間に1回でした)、同じ服を2~3日着ることにしたとしても、3セット分は下着やTシャツ、スウェットなどあると良いでしょう。
また自殺防止のための観点から、ひも(ゴム紐も含む)のある服はNG(紐を抜けばOK)だったり、伸縮性がありすぎる素材もNGでした(ユニクロのヒートテックは伸びるのでNGでした…)。
下着も素材で良い悪いがあるそうなので、差し入れの時はNGも考慮し、多めに持って行った方が良いでしょう。
また靴下もくるぶしソックスのみOKというルールでした。
本
よく刑務所の差し入れで本と聞きますが、留置所でも本の差し入れは喜ばれます。
むしろ留置所は刑務所と違い、警察・検察の取り調べの時間以外はやることがなく、大半の人は寝ているか本を読んでいます。
取り調べの内容をノートにまとめたり、手紙を書いたりしている人もいますが、本を読むことが一番多いでしょう。
留置所にも小説などの本が置いてありますが、種類や量も多くなく、留置所の本は1日に読める冊数も決まっておりましたが(私の時は3冊)、差し入れでもらった自前の本はその冊数に含めない(差し入れの本は別で1日で5冊持てる)ため、1日の手持ちの本の数が合計8冊になり、有意義に過ごせます。
※毎朝その日読む分の本をロッカーから出し手元に置き、それ以外の本は次の日以降しか読めないというルールでした
一度に差し入れできる書籍は何冊までとルールで決まっているため、その留置所で確認した方が良いです(私のところは5冊でした)。
また警察の留置管理係では差し入れられた書籍に一通り目を通して、手書きの暗号などないかチェックしてから、被疑者本人に届けられます。
そのため、私のところは差し入れされてもすぐには読めず、次の日に手元に届きました。
ちなみに警察署の中にある本は推理小説が多かったです。やはり刑事ものだからか…?
漫画も差し入れは可能ですが、すぐ読み終わってしまうので、あまりオススメはできないかもしれません。
上記でお伝えしたように、1日の抱えられる本の数が決まっているため、すぐ読み終わる漫画をその枠で消費するかどうかが悩みポイントです(私はジャンプとマガジンを差し入れてもらってましたが……www)
複数罪を犯していて、留置所で勾留生活の長い大先輩たちは週刊誌など差し入れでもらっていました。
旬な話題の記事や、漫画よりも字が多く読みごたえがあるからだと言ってました。
あと私個人的にオススメは風景の写真集です。
留置所から外の景色が見えないので、読んでて楽しかったです。
手紙や写真
逮捕・勾留されて、家族や恋人もショックを受けますが、勾留された人自身も相当落ち込み、精神的に参ってしまいます(何度も言いますが自業自得ではありますが……)。
そのような状況で、家族や恋人から届く励ましの言葉が詰まった手紙はとてもありがたいです。
弁護士の先生を通じて、家族の言葉を伝えてもらいますが、手紙で直接受け取った言葉に救われました。
何度も何度も読み返して涙を流し、自分が本当にとんでもない過ちを犯してしまったと、改めて考えるきっかけにもなります。
なのでぜひ手紙は差し入れで持って行ってあげてほしいです。
手紙郵送のための封筒や切手の差し入れも可能です。
また毎日不安なので、家族の写真などもすごい喜ばれます。
しかし差し入れが可能は写真のサイズには決まりがあり、「Lサイズ(89mm×127mm)」しかできないので注意です。
差し入れできないもの
一般的に差し入れできるものの方が少ないので、ほとんどできないと思っていた方が良いのですが、一例としてできないものを記載します。
- 携帯電話: 留置場内での携帯電話の使用は禁止されています。もちろんパソコンも同様です。
- 刃物: ハサミ、カッターナイフなど、刃物類は全て禁止です。
- 薬品: 医薬品は、医師の処方箋がない限り、差し入れできません。
- 嗜好品:たばこやゲームなどももちろんNGです。
- 贈答品: 高価な品物や、贈答用の品物は禁止されている場合があります。
- 食品: アルコール飲料、刃物で切りやすいもの、腐りやすいものなどは禁止されています。
- 衣類: 破れやすいものや、フード付きのもの、伸縮素材のものなどは禁止されている場合があります。
- その他: タオル、シャンプー、リンス、歯磨き粉、薬など、中身の検査が困難なものは差し入れできません。
衣類は上段で説明した通り、伸縮性あるのもはNGです。
あと注意しないといけないのは薬品関連です。警察に事情伝えないと常備薬もNGになってしまったりすることもあるので、気を付けてください。
まとめ
自業自得ですが、逮捕されて心細い状況だと思いますので、ぜひ大事な人へ差し入れを持って行ってあげてください。
- 留置所は警察管轄、拘置所/刑務所は法務省管轄
- 差し入れのルールは留置所によって異なるので、注意!
- うれしい差し入れ
- 現金
- 衣類
- 本
- 手紙/写真