留置所と言えば逮捕されて最初に入る警察内に設置された留置施設です。
逮捕されても食事はちゃんと支給されましたが、留置所の食事は食べられたものではないというのが私の率直な感想です。
もちろん逮捕直後はショックで、ほとんどの人がご飯は喉に通らないでしょうが、私自身も逮捕されてから5日間は、ほぼ何も食べられませんでした。
留置所の食事ですが給食のようなものを想像されるかもしれませんが、基本は作り置き。
白米もおかずも冷たくパックに詰められた食事です。
またご飯の時は写真のような畳のような茣蓙(ござ)がテーブル代わりに。
茣蓙を敷き、同室の人らで囲んで食事をとります。
逮捕された直後の食後では、茣蓙を使ったことがなかったのでその上に座っていましたら、担当さん(留置所の警察官)に「テーブルに座ってご飯は食べないよな?」と注意を受けました。
「そりゃそうだ」と思いましたが、初めての逮捕で、茣蓙がテーブルになるとは考えが及びませんでした。
そんなごはん事情を朝昼晩ごとにご説明します。
朝食
まず基本パックで出てきた食事は全部冷たいものだと思ってください。
あと量も超少ないです。
普段朝食を抜く方は多いと思います。
私も朝はほぼ食べない方でしたが、夜も満足に食べられる食事の量ではなかったため、夜ご飯から12時間経った朝の時間はとてもお腹が空きました。
そのため「嫌でもお腹に入れなければ」という気持ちで朝は食べておりました。
朝のおかずは、おかずと言ってもほぼ漬物のようなものです。唯一冷えたミートボール(ミートボールも小さいのが2つ)か、冷えた魚が入っている感じですし、味もほぼしません。
留置所では食事の時に醤油とソースを毎食出してもらえます。
なのでみんな白いご飯やおかずに醤油やソースをかけて食べていました。(私は基本全部にソースをかけていました)。
そしてお味噌汁を飲み終わると、お味噌汁の入ったプラスチックの器を”さっと”水洗いし、そこに温かいお茶を入れてくれます。
昼食
普段からコッペパン好きな方ならうれしいかもしれませんが、私が普段からコッペパンを食べないので、毎日当たり前のようにコッペパンが出てきて驚きました。
一生分食べた気がします。
個人的には逮捕されて食べる飯=コッペパンの印象が残りました。
コッペパンはパサパサして決しておいしくはないです。ただ冷たいご飯よりはマシではあるかなと思いました。
ちなみにジャムは私がいた3週間の間では”いちご、ブルーベリー、メープル、マーマレード”のランダムでした。(個人的にはメープルとブルーベリーは当たりと思っていました)。
コッペパンは2つでるので、私は同室の先輩の食べ方に倣い、1つ目はコッペパンに配られたジャムとバターを塗って食べました。
2つ目はお昼も朝同様にソースと醤油が出るので、揚げ物のおかずにソースをかけて、コッペパンに挟んで食べていました。
揚げ物のおかずは日替わりで、コロッケや、ナゲットのようなものが出てきました。
また揚げ物と一緒に味のないパスタも少量付いています。
ちなみにおかずは一口、二口で食べ終わる量です。
お昼のパックのジュースは良いですね。ちゃんとまともなジュースが出てきました。
また、留置所のお昼は別途”自弁”といってお弁当を変える制度があります。
自弁についてはまた別途記事で書きたいと思います。
ちなみに検察庁に取り調べで呼ばれている日は、取り調べの待機時間に検察庁で食べます。
検察庁だとコッペパン2つとジャムバター、あとパックジュースが出てくるので、留置所のおかずが無いバージョンです。(検察庁では常に手錠かけられているので、お箸など使えないですしね、、)
ちなみに検察庁のコッペパンは、留置所のコッペパンよりもパサパサしてまずいです。
留置所のコッペパンの方が、まだフワフワしていることがわかりました。
夜食
夜ご飯ですが、朝ご飯と構成は同じです。
冷たい白米とおかず、インスタントのお味噌汁です。
朝ご飯との違いは、おかずの量が少し多いです。
多いと言っても微々たるものですが、夜のおかずの方がメインはハンバーグやカツのようなものが出てきたりします。(ハンバーグと言っても決して期待しないでください。びっくりドンキーみたいなものではないです)
なんの魚か分からない魚系のおかずもありますが、個人的にはまだお肉の方が良かったです。
おかずが多いと言っても、朝と同様で夜ご飯も全然美味しくはないので、基本はソースをかけて流し込む感じです。
まとめ
留置所のごはんは総じて冷たくて、量は少なくおいしくはありません。
留置所で出会った、留置所・拘置所・刑務所のすべてを経験している大先輩に話を聞いたところ、よく刑務所の飯は”臭い飯”など言われたりしておりますが、圧倒的に留置所が一番まずいとのこと。
理由としては拘置所も刑務所も温かいご飯だけども、留置所だけ冷たいからだそう。
私自身は逮捕されて、約3週間の留置所生活の間で結果6キロほど痩せていました。 次はそんな留置所の食生活の中でも一筋の光である”自弁”についてお話します。